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『月刊マクロビオティック』おすすめ記事

コラム:桜沢如一のコトバに学ぶ

「北緯50度の栄養学」
日本CI協会刊「マクロビオティック誌」連載
2016年11月号掲載(第74回目)
寺子屋TAO塾代表 波多野毅

「西洋の文化風習を鵜呑みにした我が国の学者や、その学者に指導を受けた国民は総て副食物にのみ滋養があると思い込んでいる。(中略)我国においては農業が根本であるから、そして農産物が食物の大部分であるから、必ず主食物は農産物に依らなければならぬ。その伝統を忘れ、いたずらに西洋文明の直訳を試み、主食物を少なくし副食物を多くした人々は総て、大なり小なり遅かれ早かれ重大な疾病に罹る。(中略)我国において牧畜国の国民が行いつつある如き動物食、牛、馬、豚を常食することは、我国食物の伝統を完全に蹂躙することである。」(「新食養療法」)

明治維新後、日本は欧米に追いつけ追い越せと、富国強兵、殖産興業を進め、西洋建築、散髪、そして洋食が奨励された。近代日本第一の偉人ともいわれる福澤諭吉も、我が国伝統の五穀と野菜の食文化を後進性の原因のひとつであると蔑視している。

さらに、太平洋戦争後は「栄養改善運動」の美名のもとに食の欧米化は加速度的に進む。それを推進した理論的
根拠が当時のドイツ栄養学であった。医学博士の島田彰夫は、その栄養学を「北緯50度の栄養学」と呼び、日本への導入をこう批判している。

「寒冷で穀類の栽培が困難なヨーロッパでは、乳肉に依存した食生活をせざるを得ませんでした。ヒトの食性から外れた食生活ですが、熱帯を起源とするヒトがヨーロッパで暮らすことになると、それはやむを得ない選択だったといえます。長期にわたる生活の中で、遺伝的にもその地域の食生活に適応したヒトが現れ次第にドミナント(優性)になっていきました。しかし、日本人が現在のようにたんぱく質や脂肪が多く、糖質が少ない食事に変わってから、まだ二世代程度しかたっていません。遺伝的な変化を期待するのであれば、数千年の歳月を必要とするでしょう。」

「高たんぱく、高脂質、低糖質」を唱える寒冷地の学説を「低たんぱく、低脂質、高糖質」という食生活を長年してきた日本人が盲目的に受け入れてしまったのだ。

死因の60%を超えるがん、心臓病、脳卒中の三大成人病の増加と緯度とに相関関係があることに今一度、目を
向けてみてはどうだろうか。

波多野 毅

波多野 毅 /はたの たけし
(一般社団法人TAO塾代表理事・熊本大学大学院特別講師)


1962年熊本県生まれ。
一般社団法人TAO塾代表。修士論文のテーマは「食の構造的暴力と身土不二の平和論」。現在、熊本大学紛争解決平和構築学研究室客員研究員。鍼灸学生時代、日本CI協会、正食協会にてマクロビオティックを学び、93年Kushi Institute勤務。笑いながら東洋医学の哲学を学べるエデュテイメントを展開中。著書に「医食農同源の論理」「自遊人の羅針盤」など。

※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。