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『月刊マクロビオティック』おすすめ記事

コラム:桜沢如一のコトバに学ぶ

「飽食は亡国の始まり」
日本CI協会刊「マクロビオティック誌」連載
2016年5月号掲載(第68回目)
寺子屋TAO塾代表 波多野毅

「ローマ帝国は、ローマ市民の食物における驚くべき奢侈、栄躍栄華から没落し、織田信長、木曾義仲、平
家の人々が美食に漸く馴れるやいなや亡びて行き、西郷隆盛が『塩薄き汁を好むようになれば国はほろぶ』
と言ったのも、一天二刀の宮本武蔵がその『独行道』において『身一つに美食を嗜まず』と言い、芭蕉が『美味珍味にふける人は他事にふれやすきものなり、菜根を噛んで事をなすの語あり』と断定したのも、思い合わせてみると味わいがあるではありませんか。ヴェーダの聖典にも食戒があります。『過食は高等な精神作用の敵である。」 (自然医学としての神道)

「全ての道はローマに通ず」と言われたほどの繁栄を誇った古代ローマ帝国。富裕階級の贅沢な生活ぶりは歴史上稀に見るもので、彼らは昼夜を通して遠国より取り寄せた山海珍味の美食を貪り、満腹になれば「ヴォミトリウム」と呼ばれる部屋で鳥の羽を使って嘔吐しながら食べ続けたという。

悲しいかな、高度経済成長に伴い食生活が豊かになり「飽食の時代」と呼ばれるまでに発展した現代日本も、かの国の滅亡前の末期的状況になぞらえて語られることも多い。

違うのは、ローマで贅沢をしたのが王侯貴族だったのに対し、今の日本は一億総グルメ化した我々大衆ということだ。世界中から食品を輸入し、箸も付けられない料理が日々大量にゴミとして捨てられる。農水省の試算によれば、本来食べられるのに廃棄されている「食品ロス」は年500〜800万トンに及び、世界全体の食料援助量の約2倍に値する。飽食過食は国民を生活習慣病に導き、自国の農業を衰退させるばかりでなく、他の国の環境をも破壊して行く。例えば、タイでは日本人が食べるエビの養殖場を作るために、生物の宝庫であるマングローブ林が伐採され、消失していった。

古代ローマでは、権力者がパン(飲食)とサーカス( 娯楽)を与えることで、大衆を政治的無関心にしたというが、時の日本の総理が「無党派層は選挙に行かずに、家で寝ていて欲しい」と発言したのもこれまた同じ轍を踏んでいるのではないか。

 

波多野 毅

波多野 毅 /はたの たけし
(一般社団法人TAO塾代表理事・熊本大学大学院特別講師)


1962年熊本県生まれ。
一般社団法人TAO塾代表。修士論文のテーマは「食の構造的暴力と身土不二の平和論」。現在、熊本大学紛争解決平和構築学研究室客員研究員。鍼灸学生時代、日本CI協会、正食協会にてマクロビオティックを学び、93年Kushi Institute勤務。笑いながら東洋医学の哲学を学べるエデュテイメントを展開中。著書に「医食農同源の論理」「自遊人の羅針盤」など。

※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。