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『月刊マクロビオティック』2021年9月号おすすめ記事

特集「Art and Food 芸術の秋」

 

職業としての表現活動

イラストレーター めぐろ みよ

 

努力を惜しまない


私がイラストを仕事として描かせていただくことになった最初のきっかけは、学生の頃にクラスの仲間たちと開いたグループ展でした。正確にお伝えすると、会場の広さに対して展示作品が足りなくて、「今ある作品で構わないから」と急遽私も参加させていただくことになった、そんな風に記憶しています。その時たまたま会場に立ち寄ってくださった編集者の方の目に留まり、ある日突然、家の留守番電話にメッセージが入ったのです。

その方のお話によると、某出版社で単行本の発行を企画中だそうで、イラストを担当していただく方もすでに内定しているけれど、私に「描いてみませんか?」という内容のものでした。しかも一冊まるごとイラスト満載の単行本。全く無名の画学生である私にとって、またとない夢の様なチャンス到来でしたが、難関がありました。編集部の上の方を
説得するために、私の作品ファイルを数冊貸して欲しいというのです。当時、まだ売り込みなどする気も無かった私にとって、人様にお見せできるような作品ファイルを持っているはずもなく…。「それなら急いでファイルを作りましょう!」ということになりました。「努力は惜しみませんので」という編集者の方の温かいお言葉が原動力になり、わずか一週間ほどで、作品ファイル3冊を仕上げたように記憶しています。(内定されていた方には申し訳ないのですが…)その甲斐あってか、私がイラストを担当することに決定し、いよいよイラストレーターとしてデビューすることになったのです。

当時、私にお声をかけてくれた編集者の「努力は惜しみませんので」のお言葉は、以来、私にとって座右の銘となっていて、今でも自分自身に言い聞かせながらイラスト制作に取り組んでいます。どんな世界のお仕事でも同じことが言えると思うのですが、努力をした分の結果はちゃんとついてくるものだと信じています。イラストを仕事として描かせていただくということの厳しさ、楽しさ、大変さを、同時に学ばせていただいた貴重な初仕事は、まさに私の原点ともいえます。

幸いその後は、その仕事がきっかけで次の仕事につながり、次の仕事がまたその次の仕事につながっていきました。そしてイラストの仕事だけでなく、もともと大好きだった手作りの仕事や、エッセイの執筆などをさせていただく機会も増え、制作活動の範囲も広がっていき、仕事自体は順風満帆だったのですが…。

それからは仕事中心の毎日が続きました。徹夜が続くこともしょっちゅうで、食事に関しては気を使っているつもりでも、ただの自己満足に過ぎませんでした。当然、生活は不規則。今よりずっと若かったこともあり(笑)、忙しくて無理をしても身体を壊すことはなかったものの、あの頃の食生活を振り返ると、もう身体が悲鳴をあげていたのではない
かと思います。当時の写真を見てもそれは歴然で、顔の肌ツヤも髪質も、自分で言うのもなんですが、今の方がずっと健康的です。

 

 

部屋の乱れは心の乱れ


私がマクロビオティックを知ったのは今から15年ほど前になります。初めて体験した断食道場の合宿でマクロビオティックについて教えていただいたことがきっかけで、クッキングスクール リマに通い、認定インストラクター資格まで取得しました。

相変わらず、仕事中心の毎日で不規則な生活の中、イラストの締め切りに追われ、断食合宿中もイラスト制作をして電話で打ち合わせをしていました。14日間の合宿を終え、心身ともに軽くなって東京に戻り、友人に会うと開口一番「きれいになったねえ!」と言われました。

帰宅後、私が一番にしたことは、冷蔵庫の中を始めとしたシンクの中の断捨離、部屋の掃除、アトリエのデスク周りの片付けでした。「部屋の乱れは心の乱れ」と言われるように、デスク周りの散らかりは気持ちとも関係していて、すぐにイラストにも影響します。動いているのは手だけどホントは心で描いているんですよね。

私は、モノを作る上で「一息つく」ことを最も大切にしています。「よし、がんばるぞ!」「ちょっと一休みしようかな」と、その時々のシュチュエーションや体調で飲みたいものも変わります(普段はもっぱら三年番茶やタンポポコーヒーを愛飲しています)。

仕事として制作していく上で重要な課題のひとつがクライアントさんのご要望に応えることなのですが、それだけではなく、私の描いたイラストで一人でも多くの方に楽しい気分、嬉しい気分になってもらえることが課題でもあります。それ以上に大切なのは、描いている私自身が楽しい気持ちで描き、穏やかな気持ちで向き合うことかなと思います。

マクロビオティックを知るまでは、とにかく目先のこと(締め切り)だけにとらわれて、自分で自分の首を絞めているようなところがあったのですが、今は一歩、時には二歩、三歩と、離れて見つめることで、気持ちもかなり開放され、考え方も柔軟になったような気がします。これは普段の日常生活においても言えることですが、イラストを制作する上では顕著だなぁと感じます。陰陽のバランスを考えながら、うまくコントロールして付き合っていける心の余裕を、これからも持っていければいいなと思っています。

 

めぐろ みよ

クッキングスクールリマ 認定インストラクター。絵本作家、イラストレーター。テキスタイルデザイナーを経てセツモードセミナーを卒業。絵本、雑誌、広告、などの
イラストの他、オブジェ制作、エッセイ執筆なども手がける。著者に「ようかいオリリンピック」(星の環会)、「はっけんことばずかん もののなまえ」(学研プラス)、「わたしのマクロビオティックな暮らし」(大和書房)、「みつける・集める・つくる」(集英社be文庫)、などがある。

 

 

 

私の作品も、誰かの宝物になれたらいいな

イラストレーター しまざき むつこ

 

私は海のある街で生まれました。海の幸や山の幸など、季節の食べ物に恵まれて、子どもの頃は元気いっぱいでした。家の庭になった枇杷の実は甘酸っぱく鮮烈な味を今でも覚えています。

3歳の頃、白い壁が殺風景なのでかわいくしようと絵を描いたら怒られてしまいましたが、小さい頃から絵を描くことが大好きで、ごく自然に美術の道に進みました。

東京のデザイン学校に入ってからは好きなアート、好きな音楽、好きな映画、好きな本にまみれて、食事のことなど気にもせず大好きな情報の海であそんでいました。

卒業後はデザイン事務所に就職したのですが、もっと自分の好きなかわいいものに関わりたいと思い、イラストレーターの仕事に軌道修正。かわいい、はっぴー、ちょっと不思議なかんじがテーマで、現在は子ども向けの雑誌や、教材、絵本などにイラストを描いています。小さい頃大好きな絵本は宝物だったので、いつか私のイラストも誰かの宝物になれたらいいなと思っています。

長時間の座り仕事、食事はジャンクフード、ストレスのツケが回ってきて、身体を壊してしまいました。「これからは食生活を見直していかなきゃだめだな」と深く反省していた頃、妹の勧めでマクロビオティックに出会いました。リマで教えていただいた調味料のお話しは、ものすごくショックでした。大豆と麹と塩でできていると信じていたのに、ほとんどの醤油が全く違うものだと聞いて、疑問でいっぱいになりました。考えてみれば、田舎ではおいしかった果物が都会ではどうして手に入らないんだろう? 味の薄いきれいな野菜たちは、どのように作られているんだろう? いったいこの国の食べ物はどうなっているんだろう? と、色々な疑問が湧きました。

地球の水不足の問題から、土壌、畜産、農業、食品添加物、脱炭素、海洋汚染など、いろいろ気が付くのが遅かったなと思いますが、マクロビオティックを習った今ではたくさんの問題に真剣に接することができるようになりました。その中で自分に何ができるのかと足がすくむ思いがしています。

今年は地球温暖化の原因の一つとされている牛の年(丑年)ですが、牛も草を食べて生きているこの星の仲間です。そんな気持ちを今年の年賀状に描いてみました。大地と大気の間を、植物、動物を通して炭素が循環しているイメージです。

わたしにできることは、環境にやさしい食材を選ぶこと。買い物は大事な一票。という言葉を胸にちゃんと考え、しっかりと選んでいきたいと思っています。

 

しまざき むつこ

クッキングスクール リマ マスターコース受講中。桑沢デザイン研究所卒。デザイン事務所勤務を経て、イラストレーターに。
HP:m2co.sakura.ne.jp


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