日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

home クッキングスクール イベントのご案内 書籍紹介 ショップ・レストラン情報 リンク アクセス お問い合せ

活動と入会案内

■協会からのごあいさつ
■概要
■理念
■沿革
■『入会のご案内』
■マクロビオティックとは
・辞書で引くと・・・
・桜沢如一・桜沢里真
・コラム
■研修制度

スタートセミナー日程



健康・病院案内

■健康相談
■定期健康講座
■病院案内

月刊マクロビオティック
食養生や料理レシピなど最新情報が満載です。

■最新号目次
■ご入会の案内
■図書館


マクロビオティックWeb

マクロビオティックWeb

マクロビオティック商品の商社オーサワ

マクロビオティック商品の商社オーサワ

リマネットショップ

 

 
Home月刊マクロビオティック > 抜粋記事〜今月のおすすめ記事

『月刊マクロビオティック』2021年7月号おすすめ記事

特集「食と運動」

 2021年は1年遅れのオリンピックイヤーとなりました。オリンピックは鍛え上げた肉体や技術で世界一を目指して競い合うスポーツの祭典ですが、プロスポーツでもアマチュアスポーツでも、トップレベルの選手の多くは食事を大切にしています。最近では野球や陸上、テニス、マラソン、フットボール、相撲、格闘技、ボディビルなど様々なジャンルのスポーツで、主食を玄米にしたり野菜中心の食事にするアスリートの記事や、ヴィーガンやベジタリアンの有名プレーヤーの記事を見る機会も増えてきました。2021年の東京オリンピックでも、そのような選手が活躍して、食の大切さについても注目されることを期待しましょう。
 そこで、今回は食と運動との関係について特集します。「運動」と聞くと苦手意識がある方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは競技スポーツのような激しい運動ではなく、「健康維持のためには、正しい食生活と適度に身体を動かすことが大切」という視点でお読みいただけましたら幸いです。マクロビオティックの実践に加え、日常的に身体を動かすことを習慣づけて、これからも元気に健康にお過ごしください。

 

歩く楽しさ 山歩きと近郊ウォーキング

クッキングスクール リマ 岡田英貞

すぐに始められる運動のひとつに「ウォーキング」があります。すでに実践されている方も多いかもしれませんが、いつでもどこでも手軽にできるのがウォーキングです。そこで、歩くことを趣味にしている岡田英貞校長から、歩くことの楽しさについて寄稿いただきました。

 

アウトドア


歩くこと、それは私の30年来の趣味です。休日は山へ行くこともあれば、緑の多い郊外の緑地や川べり、ウォーキングコースを歩いています。平日は空き時間に近くの大学の広いキャンパスや公園緑地を歩いたり、出先では町の商店街をぶらぶらしたり、電車の一駅を歩いてみたりと、一年を通じて様々に歩くことを楽しんでいます。

山歩きを始めたのは、サラリーマンをしていた30代半ばで、仕事の重圧とストレスから逃げ出してキャンプや釣り等一連のアウトドアにのめり込んだ頃でした。最初は奥多摩や武蔵の山に行き、何でこんなに辛いのかと思いながらもその不思議な魅力と登頂の達成感にはまり、少し山歩きの体力がつくと、今度は丹沢の縦走や甲州の山に登り、岩場通過の技術向上のためにとクライミングやボルダリング講習も受けました。

そしていよいよ北アルプスの夏山に挑戦、穂高連峰や槍ヶ岳に登りました。中でも両手両足を使うほど厳しい剣岳や大雪渓を2時間歩いた白馬岳登頂は生涯の思い出です。

 

歩くこと、食べること


一方ウォーキングですが、レストランをやって遠くの山へ行く時間が取り難くなったこと、また山の急登で若い人たちに追い抜かれるようになり、自分の歳を実感したことで「もっと手軽に歩くことを楽しもう」と始めました。

川沿いウォーキングがお気に入りで、自宅から電車で10分の多摩川べりの遊歩道を約10キロ、河口の羽田空港まで
をよく歩きます。また、東京西南部を流れる「野川」沿い、西国分寺から深大寺までのコースや、築地から浅草までの「墨田川テラス」が気分爽快で大好きです。

なぜ私は歩くのか? 一言で云えば単純に「楽しい!」からですが、それでは一体何が楽しいのか? ひとつは歩く道々の自然の中に小さな気づきや発見があって五感が快く刺激されるということです。朝の寒さが柔らかな日差しで徐々に緩み、森の緑を抜ける淡い風が微かな苔や花の匂いを運び、空を見上げれば鳥のさえずりに薄雲がゆっくりと流されていく…、その日の天候、気温や風を感じることはもとより、移り替わる四季の自然の様々な表情に歩くことで出会うのです。そしてこうした自然との出会いは歩くと云う、五感を働かせ易い緩やかな進行速度ならではの事と思うのです。

2つめは、気分が良くなり心がゆったりする心地良さです。静かに重く流れる大きな川に沿って遊歩道を歩く時、遠く霞む山並みの上に広がる空の大きさを知ります。川沿いの緑や花に眼を和ませリズムに乗って歩くうち、心に有った雲は溶けて流れ、ささくれは滑らかに癒されていきます。歩行のもたらす軽い疲労感もまた心地良く、心の重心が下がって落ち着くのです。

歩くことが身体の健康増進に役立つことは広く知られていますが、精神に働く効能にもまた素晴らしいものがあります。

3つめは仲間と集う楽しさ、そして食べることの有難さです(コロナ禍で実現しないのですが平素ならということで書かせていただきます)。山行きは自分一人の単独行も多く、それはそれでとても味わい深いのですが、時折小グループで友人たちとわいわい歩く山には下山後の飲み会も含めて別段の楽しさがあります。一緒に歩き通したと云う連帯感がきっと人と人を結びつけるのでしょう。

また、急坂を登り切っての山頂で食べる玄米握り飯の味は格別、アウトドアでは何を食べても不思議なくらい美味し
いのは、自然のエネルギーを食事と一緒にいただくからでしょうか? さらに、歩き疲れた時に口にする少量の食物や僅かな塩が、見事に元気を回復してくれることにもいつも驚かされます。

 

自然とのハーモニー


歩くことは人間にとって極めて本質的なことであり、人を人足らしめたと云われています。

500万年程前、霊長類の中から二本足で歩き出した猿人が出現、彼らが私たちの祖先とされていますが、気候変動や森林の後退によって樹上生活から草原へと生活のステージを移したことで、速やかに移動したり物を運んだりする必要性が生じ二本足で立って歩き出しました。立ち歩きによって視野も広がり、情報量も増えて大脳が次第に発達し、ついには道具を使う文明を生んだと云うのが人類の「歩」にまつわるストーリーです。

美しい風景や気分の良い場所を歩きたいというのは、その様な500万年の歴史を背景に人間の奥底から湧き出る基本的で自然な欲求のような気がします。マクロビオティックの教えが示すように、きっと人は自然とのハーモニーにあってこそ幸せに生きられるのでしょう。

 

 

 

 

マクロビオティックと運動

クッキングスクール リマ専任講師 森 騰廣

長年クッキングスクール リマで講師を務める森騰廣専任講師から、マクロビオティックと運動との関係について寄稿いただきました。

 

陰陽のバランス


マクロビオティックはどうしても食事を重要視してしまいがちですが、大切なことあらゆる分野で陰陽のバランスを上手くとる、ということです。そのバランスが上手くとれていると、一日一日幸せが実感でき、それが積み重なって1年後も10年後も一生幸せでいられるということです。食事も陰陽のバランスがとれていないと体調不良や病気になってしまいますが、バランスのとれた食事=健康(幸せ)に繋がります。

その他には家族や夫婦、職場など対人関係の場合、お互い陰陽のバランスがとれておらず、極陽性同士が顔を合わせると喧嘩になってしまいますし、極陰性同士なら全く話し合いができず、前に進まなくなっていくことになりかねません。お互いの陰陽のバランスが上手くいっていると、暖かい家族や仲の良い夫婦、将来性のある良い職場になるでしょう。全てはこの陰陽のバランス次第です。

そこで今回は、マクロビオティックと運動との関係について考えてみたいと思います。

 

身体の陰陽


まず、運動を陰陽で考えてみます。体を動かす、ということですから休息と比べると陽性ですよね。ですから陰性な自分を陽性に変えたい時は運動もそのひとつの方法であると思ってください。

多くの方は、体を陽性にしたい時は塩気を摂る、胡麻塩をたくさんかける、梅醤番茶を飲む、動物性食品を摂るなど、やはり食事に頭が行ってしまいがちですが、運動も体を陽性にしてくれます。

「へ〜、そうなんだ〜」「なるほど〜」と感心しないでくださいね。皆さん自身、体は生まれた時からそれを知っていますから!

ダイエット目的でジョギングを一時間すると体はどうなっていますか?マラソンや駅伝の季節はいつですか?手がかじかんだ時には両手をどうしますか? それらはみんな無意識に体を陽性化しているのです。

ですから、恥ずかしがりの方や遠慮がちな方、体力がない方は是非とも運動をお薦めします。

胡麻塩や梅醤番茶の陽性はナトリウム(塩気)の締め付ける力ですが、運動は「動き」の陽性で、そこには体が動き→血液が流れ→エネルギーや氣も流れて全身に循環が生まれます。循環はとても大切です。川が循環せずに滞ってしまうと、そこはヘドロ状態になります。血液が血管内の一箇所に滞ってしまうと動脈硬化です。細胞の新陳代謝がスムーズでないと、そこは固くなったりシミなどに繋がります。

断食を行う時も、体力のある元気な人は食事制限だけでなく、体内の老廃物の排出を促すために山登り等の運動をすることがあります。

そして、運動という陽性な動きの中にも様々な陰陽がありますよね。スポーツでは、サッカーとゴルフの陰陽、100メートル走とマラソンの陰陽。それ以外の身近なところでは、ハイキングと海水浴の陰陽、ヨガとダンスの陰陽などが考えられます。

 

 

運動を上手に生活に取り入れる


マクロビオティックでは、普通の生活をしている人は、運動といってもそれほど身体的に激しく負荷のかかる運動までは必要ないと考えています。三日坊主で終わらずに心身ともに心地好い程度〜それより少し負荷がかかるくらいの運動を続けることが大切です。続けることによって負荷も苦にならなくなり、自然に負荷が増えていきます。

体質改善やダイエットでもマクロビオティックを続けることで身体が少しずつ変化していきますが、それには目安としてだいたい3ヵ月くらいという「継続」が大切なのです。

また、できれば「運動する時間」を別枠で設けるよりも、日常生活の中に上手く取り入れるとなお良いです。例えば通勤の一部に徒歩や自転車を取り入れたり、エスカレーターを階段に変えたり、少し大股で歩いたり早足にしたり、などなど。

桜沢先生は、それを毎日の「お掃除」の中に取り入れることを、先生自ら実践されて弟子たちに教えていました。そのため、我々マクロビオティックの指導者はお掃除をとても重要に捉えています。

そのお掃除の基本は「雑巾がけ」です。マクロビオティック料理は昔ながらの日本の伝統食を中心にしていますが、雑巾がけに関しても昔ながらの日本人の知恵が入った方法です。運動という点では腕が鍛えられ、足腰も強くなり、程よく汗をかいて体の循環も良くなり、家中がキレイになるだけでなく、心身ともにスッキリとキレイになります。

昔の人は皆、私たち現代人よりも体は小さかったですが、力は強かったです。それは日常生活に上手く運動を取り入れていたからです。男性の方、米一俵(60キロ)担げられますか? 女性の方、頭に水がたっぷり入った桶を乗せて山道を歩けますか?(伊豆大島のアンコさん)昔の人たちはそれが普通に生活の一部でした。スポーツジムも栄養士の栄養指導もなく、ほぼ身土不二と一物全体に則った食事と運動を日常生活に組み込んだ生活で現代人より力強
かったのです。生活の中で継続して行える「運動」を、オリンピックのこの機会に考えてみませんか?

 

※雑巾がけのお掃除については、マクロビオティック的には運動以上にもっともっと大切な意味がありますので、それはまた別の機会にお伝えさせていただきます。

 

 

 

 

 


【1】【2】【次のページ】

 

ご購読