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『月刊マクロビオティック』2021年6月号おすすめ記事

特集「梅のチカラ」

 「水無月」と表される6月。その語源は諸説ありますが、「無」は「の」を意味する連体助詞「な」で、「水の月」とする説が有力です。雨が多いこの時季を「梅雨」と呼びます。
 この語源も諸説あり、梅の実が熟す頃であることからとする説が有力で、暦で梅雨入りを「入梅」、梅雨明けを「出梅」と呼ばれることからも、この時季と梅との関係が深いことは言うまでもありません。一方、6月は1年で食中毒が発生しやすい月。夏に向かい暖かい日が多く、雨で湿度が高いためカビが発生・繁殖しやすい時季です。
 マクロビオティックで大切にしている身土不二。それは旬の食材を摂ることの大切さも意味します。梅雨の季節には梅雨の季節に採れる食材を摂ることで、環境と調和することができます。つまり「梅雨」の時季には「梅」ということです。お弁当に梅干しを入れた「日の丸弁当」が、食材を腐らせないための知恵であることは誰でもご存じのことでしょう。
 今月は、新型コロナウイルス感染症でも注目された「梅」のさまざまな効果・効能、まさに「梅のチカラ」を改めてまとめました。

 

 

欠かせないアイテム


梅はバラ科に分類され、アンズやリンゴ、イチゴ、サクランボも仲間になりますが、梅は全国で栽培されている果実です。「梅はその日の難逃れ」「一日一個の梅干しで医者要らず」という言い伝えもあるほど、梅は古くから効能がある食べ物として日本人に親しまれてきました。

マクロビオティック料理で使用する調味料などの加工品は、伝統的な製法のものを使用します。特に味噌、醤油、漬物などの発酵食品、そして今回特集する「梅」を塩漬けにした梅干しです。梅生番茶に梅干しは必須アイテムです。

桜沢如一先生の弟子の八木順成・数子夫妻は、渡米してカリフォルニアに梅林を作り、梅干しや梅肉エキスなどの普及に尽力されました。アメリカでのマクロビオティックの普及にも、梅は欠かせない食材であったことが想像できます。

 

クエン酸回路


クエン酸回路(サイクル)をご存じの方は多いと思いますが、生命がエネルギーを作り出すための体内を循環する燃焼システムで、疲労回復、血液浄化、活性酸素抑制などは、このクエン酸回路によるものです。その循環をスムーズにするためにはクエン酸が欠かせません。クエン酸は多くの食品にも含まれていますが、その代表格が「梅干し」です。

梅干しを見るだけで口の中に唾液が広がる方も多いと思います。梅の酸味が唾液の分泌を促し、食欲を増進させるとともに消化を助けます。その酸味がクエン酸です。

い時には梅干しを食べる方も多いと思います。梅干しには食中毒の原因となる菌の増殖を抑制する作用があり、食中毒を予防する働きがあることも知られています。そのため、昔は必ずお弁当に梅干しが入っていて、特に温度・湿度が高く、菌が繁殖しやすい梅雨の時期には梅干しが活躍していました。

 

梅干しと調味梅干し


市販されている梅干しは大きく分けて2つに分類されます。梅、塩、紫蘇だけで漬けた伝統的な「梅干し」と、一度塩漬けした梅干しから塩分を抜いて味をつけた「調味梅干し」です。近年、減塩ブームが高まり、焼酎や酢などを使って塩分を減らした減塩梅干しや、塩分を抜いてから砂糖やハチミツ、かつお風味や削り節、酢などを加えて食べやすくした調味梅干しが多く流通されています。梅の効能をしっかり得るには、やはり伝統的な梅干しです。

梅干しの梅は完熟梅を使うのが一般的ですが、未成熟の青あおうめ梅で漬ける方もいらっしゃいます。完熟梅の梅干しはフルーティーな仕上がりで、青梅で漬けた梅干しは酸味が強くなります。梅肉エキスは青梅の果肉を煮詰めた強烈な酸味の、古くからの健康食品です。

 

自宅で漬けられる梅干し


一般的な梅干しの漬け方は、梅に塩をまぶして重石を載せ、梅酢が上がってきたら赤紫蘇を入れてさらに漬け込みます。この時に赤紫蘇の色素で梅が赤く色づいていきます。その後、土用に天日に干し、干し上がったら容器に戻して10日ほど漬け込んだら完成です。

一般的に梅干しが赤いのは赤紫蘇に含まれるアントシアニンが梅の有機酸と反応するためですが、赤紫蘇の香り成分に防腐作用と菌の繁殖を抑える作用があり、赤紫蘇で色付けされてきたのは食欲をそそる赤にするだけでなく、保存性を高めるためでもあります。

 

まとめ


梅に含まれるクエン酸がクエン酸回路をスムーズにして、疲労回復、血液浄化、活性酸素の抑制などの働きを働きを高めます。また、体内の菌の増殖を抑制して腸内を調える働きがあります。これ以外にもたくさんの効果が知られていて、梅の健康効果は数え切れません。

口に入れたら口を窄めて身震いするくらいの、酸っぱくて陽性な梅干しを上手に食卓に取り入れて、この季節を健康に過ごしましょう。

 

 

 

伝統の「酸っぱい梅干し」を未来へ

龍神自然食品センター社長 寒川善夫さんインタビュー

「龍神梅」でお馴染み、和歌山県田辺市龍神村の「龍神自然食品センター」寒そうがわ川善夫さんにお話を伺いました。
※お話はあくまで個人の感想です。

 

食養で健康を快復したご両親


編集部:本日はよろしくお願いします。早速ですが、梅干しを作り始めたのは、いつからでしょうか?

寒川社長(以下:寒川):販売用の梅干し作りは僕が中学生の頃からです。梅干しはもともと田舎の家ではどこでも作っていたもので、僕のおばあちゃんの時代からですね。ウチでは味噌も醤油も作っていました。田舎なので自給自足ですよね。そこがスタートで、ちょっとずつ商売として広げていったという感じです。

編集部:「龍神梅」は寒川家の味なんですね。

寒川:そうです。僕の家はもともと林業で生計を立てていました。要するに、農業はやっていたのですが、販売するほどではなく、自給自足のためだけにやっていたんです。

消費者団体の方から母に「本物の無農薬の梅干しを作ってほしい」という依頼があり、小規模でやっていたのが販売のスタートです。そのときは自分の家の梅とか、隣近所の無農薬の梅を漬けて、その消費者団体にだけ出していたんです。

編集部:以前取材させていただいた時のお話では、お父様のご兄弟3人が結核で亡くなられ、お父様ご自身も病弱で、お母様も結核だったそうですね?

寒川:そうです。もともと母はオーサワジャパンの田中波留子(初代社長)さんと一緒に大阪サナランド(今で言う療養所的なもの)という桜沢先生がやっていた所に、食養で健康を取り戻す、ということで通っていたらしいのです。

編集部:お父様とはそこでお知り合いになったんですか?

寒川:父と母はたまたま田舎の方で、そういうイベントがあって知り合ったようです。

編集部:お父様、お母様はお元気ですか?

寒川:はい。父は93歳、母は87歳、二人とも元気にしています。

編集部:それはよかったです。

 

一貫した工程で品質管理


編集部:龍神自然食品センターさんについて教えてください。

寒川:ウチの会社は栽培から加工までの全てに自分たちの目が届くようにして、梅干しや梅肉エキスなどを作っています。有機JASとか認証を取っている畑も一部あるのですが、点在しているので全部認証を取得するということになればコストが非常にかかってしまいます。弊社としては、そのような認証より、一切の化学物質を畑には入れないということを徹底して管理しています。

今、紫蘇は自社で100%作っていて、梅は協力農家さんが半分ぐらいで、どこの畑も場所は違えど、栽培方法は同じです。剪定の仕方などは個性があるのですが、使っている資材もすべて弊社が管理しています。農業から加工、パック詰めして出荷するまで一貫して自社でやっているので、品質については責任を持っています。

使っているお塩でも、ウチはシママースを使っていますが、海水を汲み上げたときのロットの放射性物質検査を、毎年第三者機関できっちり調べて使っています。

編集部:梅栽培も契約農家さんを回って確認されているんですか?

寒川:そうですね、契約農家さんも毎年回っていますね。やはりそこはしっかり、今年の収量や作柄を見に行っています。

編集部:龍神梅の塩分はどのくらいですか?

寒川:10sの梅に対して12sの塩を使っているのですが、そこから干し上げるので、最終は18% ぐらいになっていると思います。

梅干しを見たり匂いを嗅いだら唾液が出るじゃないですか。以前に何かの本で読んだのですが、昔の人は梅干しを食卓で見て、唾液とか胃とかが、これから物を食べる準備をするのに、梅干しが非常に消化の役に立っていると。やっぱり伝統的に日本食って本当に理にかなっているんでしょうね。

昔から日本人が身体を調整しながら健康を保っていられる背景には、伝統的な梅干しだったり、納豆、味噌、醤油など、日本食に秘密があるんじゃないかと思っています。基本をちゃんとしていたら、そんなに大病はしないんじゃないかなと僕自身はそう信じてやっています。

ただ、日頃が大事ですね。家ではマクロビオティックを完全にやっている状態ではないですが、子どもにも朝はちゃんとカツオと昆布のダシでとった味噌汁を飲ませていますし、僕自身も1食は伝統的な味付けの料理を食べるのですが、梅干しでしっかり塩分を摂っています。特に夏は汗をかくので昼休みに3個は食べます(笑)。

インフルエンザが流行っていても僕自身罹ったこともないし、家族だと長男がたまたま一回罹ったことがあるくらいです。


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