日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

home クッキングスクール イベントのご案内 書籍紹介 ショップ・レストラン情報 リンク アクセス お問い合せ

活動と入会案内

■協会からのごあいさつ
■概要
■理念
■沿革
■『入会のご案内』
■マクロビオティックとは
・辞書で引くと・・・
・桜沢如一・桜沢里真
・コラム
■研修制度

スタートセミナー日程



健康・病院案内

■健康相談
■定期健康講座
■病院案内

月刊マクロビオティック
食養生や料理レシピなど最新情報が満載です。

■最新号目次
■ご入会の案内
■図書館


マクロビオティックWeb

マクロビオティックWeb

マクロビオティック商品の商社オーサワ

マクロビオティック商品の商社オーサワ

リマネットショップ

 

 
 
Home月刊マクロビオティック > 抜粋記事〜今月のおすすめ記事

『月刊マクロビオティック』2020年5月号おすすめ記事

マクロビオティック的 免疫力・自然治癒力を高める方法

 

世界規模で流行している新型コロナウイルス。現在のところ、マクロビオティックの手当て法の中のどの対処法が有効であるかは断言できません。しかし、風邪やウイルスに対抗するには、日頃から免疫力を高めておくことが大切です。今回の特集は、本誌連載でおなじみの磯貝昌寛先生と細川順讃先生に加え、クッキングスクール リマ専任講師の森騰廣先生に免疫力・自然治癒力を高める方法をお聞きしました。

 

不安感と自律神経

磯貝昌寛

 

人間も含め、動物には病気やケガに対応する免疫力というものがあります。

免疫力は病気やケガに対応して、「ナニクソ」という心意気で、病気やケガに打ち勝とうというものといっても間違いではありません。危機や身が危険にさらされたときに出てくる「火事場のバカ力」なるものもある種の免疫力といってもいいでしょう。

この免疫力は、不安感があると正常な働きができないことを多くの方と触れ合って痛感することのひとつです。「どうしたらいいのだろう?」「何をしたらいいのかわからない」など、誰もが多くの不安を胸の内に抱えているものですが、不安感が大きくなればなるほど、悲しいかな免疫力は下がっていくのです。もちろん、不安感と免疫力は相関関係ですから、免疫力が下がってくると不安感が大きくなってくるという面も多分にあります。しかし、これまた多くの人を見ていると、日々の生活の乱れにともなって不安感の芽が伸びてきているのです。

寝る時間が遅い、夜中目が覚めたら眠れない、朝の目覚めが悪い、食事の時間がバラバラ、伝統的な食生活から離れて添加物も多い、排便も不規則で時間も安定しないなど…。日々の生活リズムに規則性と伝統性がなくなってくると、自律神経が乱れてきます。

自律神経は自然につながる神経です。主として太陽のリズムにつながる神経が自律神経です。太陽の巡りに合せて生活していれば自律神経は乱れず、不安感が頭をもたげることはないのです。

「何をしたらいいのかわからない」という気持ちが大きくなってきた時は、まずは自分の生活を見直すことです。早寝早起き、日中は汗をかいて体を動かすことです。食事はもちろん、住む国の伝統的な食生活です。伝統的な食生活と生活リズムが調ったならば、自律神経は安定します。

自律神経が安定すれば不安感はすっかり消え失せます。免疫力も正常な働きを取り戻します。それどころか、自らの力で歩んでいこうとする自立心が大きくなってくるのです。自立心というものは、心の底から安心を感じられる体に宿るものです。自然治癒力というのは、免疫力をもう一歩深めたもののような気がしています。

私たちの心身を癒す力は自然とつながっているかどうかです。私たちの細胞が自然とのつながりが強いものであればあるほど癒す力は強いのです。

体の自然性は、何といっても自然な食で私たちの体が満たされているかどうかです。自然な食で満たされた細胞の癒し力は計り知れません。それは、自然な栽培で作られた穀物や野菜、あるいは自然な土地に生える野草たちの生命力と同じです。太陽や月、地球や野草、自然な野菜たちに不安感はありません。太陽や地球が自らの動きに不安感があって、時々立ち止まってため息をついていることはありません。太陽や地球はいつだって黙々と一定のリズムを刻んで動き続けています。

自然は本来、安心感で満たされています。私たちに安らぎの心が出てくるかどうかは、からだが自然で満たされたかどうかの大きな指標になります。

私は、心安らいだ状態が心身の中庸を保った状態だと感じています。自らの心持ちと行動で自分の陰陽をはかってみることもオモシロイ試みです。

安心感を湧き起こさせる生活がマクロビオティックです。マクロビオティック(真生活)は日々の食養と掃除が基本です。そして、時に行う断食や塩断ちが現代人の体質改善にはなくてはならないものだと、20年の食養指導から確信しています。

 

ウイルス性感冒の食養手当て

「101歳男性 短期間で回復」という記事が新聞に載っていました。4月上旬、ANSA通信が新型コロナウイルスに感染した死者が世界最多となったイタリアの北部エミリアロマーニャ州リミニで、101歳の男性が短期間で回復し、家族の待つ自宅に戻ったことがわかったと報じました(中略)。イタリア政府の統計によると、同国での死者は70歳以上9割近くを占め、90歳以上の致死率は約22%に上るそうです(3月29日付 産経新聞より)。高い免疫力を持っていれば、高齢であっても新型コロナウイルスに侵されないのです。90歳以上の約8割の方は新型コロナウイルスに罹っても回復しているのです。

新型コロナウイルスに感染して重症化する多くの人は、糖尿病をはじめとする生活習慣病などの持病がある人だといわれています。食養的にみると、病原ウイルスは私たちの身体の老廃物をエサにして増殖していると考えています。逆に考えれば、老廃物を処理してくれている大変有り難い存在なのです。咳や熱を通して体の中の毒素を体外に排泄しようとしているのが病原ウイルスと考えられるのです。

体の中の毒素がある一定程度なくなってくれば、病原ウイルスの働きも弱まって症状も軽減されてきます。私はまだ
新型コロナウイルスに感染した人の手当てを施していないのでハッキリしたことは言えませんが、ウイルス性の熱や咳に対しての食養手当てを解説します。

発熱時は椎茸スープ、第一大根湯、野菜スープ、ホットりんごジュースなどを飲んで、一番おいしく感じるものを常飲します。発熱している時は体の水分の蒸散も活発になるので、喉の渇きに応じておいしく感じるものをたくさん飲みます。子どもでも椎茸スープを一気に1リットルくらい飲んでしまうこともあります。

外用の手当てではキャベツや小松菜などの葉っぱを額や頭全体に貼ります。首周りや肩に貼ってもよいでしょう。40
度以上の発熱には豆腐(木綿豆腐の水気を切ったもの)を貼ってもいいでしょう。これらの手当ても「気持ち良い」かどうかが大切です。冷蔵庫から出した直後の冷えているもの以外が基本となりますが、高熱の場合は冷えている方が「気持ちいい」ということもあるので、これらも試してみる必要があります。

咳に関しては、食養的には腸の問題と考えています。咳は腸の冷えから発生していると考えているのです。とはいえ、肺炎になってしまった場合は、肺の炎症を治める必要があります。

肺炎の外用手当てでは里芋パスタが大きな力になります。胸側から、背中側から、気持ち良い側から日に何度か貼り換えます。里芋パスタは一度貼ったら4時間以内に取り除くのが基本ですが、肺の炎症が強い場合は1〜2時間で取り除きます。

肺炎まで至らない咳であれば里芋パスタは必要ありませんが、一度試しに貼って気持ち良い場合は時々は行ってもよいでしょう。それよりも、腸を温めると咳は早めに治まります。お腹側・腰側から生姜シップや温こんにゃくシップで温めます。湯タンポを抱えるのもいいでしょう。

内用手当てには葛湯や葛練りがよいでしょう。りんごジュースの葛湯や葛練りを咳が治まるまで毎日摂ります。レンコン湯、ネギ味噌湯、キンカンの水煮などでおいしく感じるものを摂るのもいいでしょう。

これらの手当てをしながら食養生をしていけば、新型コロナウイルスも決して怖いものではないでしょう。むしろ、風邪の効用があって、体の大掃除をしてくれて罹る前よりも体調が良くなっていることでしょう。

食養手当ての基本は、「おいしい」「気持ちいい」「心地いい」ことを続けることです。「おいしい」「気持ちいい」「心地いい」ことは不安感を払拭し、免疫力を高めます。

 

いそがい まさひろ
1976年群馬県生まれ。15歳で桜沢如一「永遠の少年」「宇宙の
秩序」を読み、陰陽の物差しで生きることを決意。大学在学中から
大森英桜の助手を務め、石田英湾に師事。食養相談と食養講義に
活躍。「マクロビオティック和道」主宰。

 

免疫機能を活性化する

細川順讃

 

免疫 自己防衛システム

人の身体は、常に様々な異物や外敵にさらされています。細菌、ウイルス、カビ、ホコリ、化学物質など、数え切れないほどのものが体内に侵入しようとしています。

人体は、どんな侵入物があろうとも即座に対応して自己を守る機能を備えています。体内のあらゆる器官が見事なまでの連携プレーで侵入物を排除する仕組みがあります。この自己防衛システムを「免疫」といいます。狭義では病原体による感染症から身体を守る機能をいい、広義では外界から侵入しようとする異物(非自己…自身ではないすべてのもの)や自己の体内で発生した不要物質(変異細胞、有害物質)など、身体機能を妨げるものを排除し、生命を維持する機能をいいます。

生体は、異種の物質(抗原)に対して特異的な反応を起こし、自己の生命を守ろうとします。異物に対する反応を「免疫応答」といいます。免疫応答によって生成する自己を守る物質は、抗体です。免疫反応を起こさせる異物を「抗原」といいます。アレルギーなど、過剰反応を起こさせる異物をアレルゲンといいます。

一度、抗原抗体反応によって造り出された抗体は、再び抗原と遭遇すると種々の免疫反応を起こします。この免疫応答ないし免疫反応は自己保存のための重要な防衛機構であり、通常は生体を保護するために機能するものです。このシステムに障害を起こし、過剰反応によって人体に炎症や潰瘍などの障害を起こす状態がアレルギーです。

免疫のしくみ

免疫システムは免疫細胞のみで成り立つものではありません。免疫細胞を産生し、これを養い、側面から補助し、システム全体をコントロールする機能など、様々な機能が連携して免疫機能が成り立っています。

免疫機能にもっとも大きく関与する器官は、間脳、副腎、肝臓、腎臓、小腸です。小腸、肝臓は免疫細胞の産生に深く関与し、腎臓は免疫細胞の活動環境を適正化し、間脳、副腎は免疫システム全体のコントロール系の中枢的役割を担います。

免疫システムが常に正常に機能するためには、身体全体のバランスを正し、各器官の機能を正常に維持しなけれ
ばなりません。

免疫に関与する細胞は、主に10種類の白血球です。ウイルスなどを直接攻撃するNK細胞やキラーT細胞。細菌などの微生物を攻撃するリンパ球。リンパ球には、好中球、好酸球、好塩基球など3種類あります。異物などの排除にはマクロファージ、樹状細胞は外界から何がやって来たかを判断して、抗体産生に関与するT細胞に指令を送ります。樹状細胞は、見張り役をしているので抗原提示細胞とも呼ばれます。樹状細胞から出された指令はT細胞を経由してB細胞に伝えられ、B細胞が造り出す抗体が病原体を攻撃します。アレルギーの場合は、この一連の働きが過剰に行われて、腫れや炎症などの異常反応を起こします。

免疫システムが破綻すると自己と非自己の区別ができず、正常な細胞を破壊する病気を発生します。全身性エリテマトーデス、リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、重症筋無力症など、大半は難病といわれるものです。

免疫システムが狂う原因

現代人の免疫システムが狂ってしまった原因は生活全般にわたっていますが、最も大きな要因は食生活です。食事があまりにも不自然でアンバランスになったため、血液の質が悪くなり、免疫に関わる脳幹、副腎、小腸、肝臓、腎臓などが異常を起こした結果です。

食事のマイナス要素は、質の悪いタンパク質、脂質、糖質の過剰摂取。農薬、添加物など化学物質の過剰。不適切な料理の仕方、食事のタイミングや食べ方、過食など、食生活全体が不調和になっているのです。その上、心の不調和が脳幹・間脳を乱して自律神経系・内分泌系(ホルモン)のアンバランスを引き起こし、さらには副腎が機能低下を起こし、免疫システムが狂うのです。

 

【1】【2】【次のページ】

 

ご購読