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『月刊マクロビオティック』8月号おすすめ記事

イタリア全国養蜂家協同組合代表 ディエゴ・パガーニ氏に聞く

ミツバチを通して見る自然環境

 

 オーサワジャパンで取扱っているイタリア産オーガニック・ハチミツ「ミエリツィア」シリーズ。「ミエリツィア」はCONAPI(コナピ)の略称で知られるヨーロッパの養蜂業界を代表する協同組合であるイタリア全国養蜂家協同組合(Consorzio Nazionale Apicoltori )が手がけています。
 コナピにはミツバチと養蜂製品、豊かな自然への情熱を持つ600名以上の養蜂家がいます。今回、コナピの代表兼養蜂家のディエゴ・パガーニ氏とマーケティングディレクターのニコレッタ・マッフィーニ氏が来日、当協会へご来訪いただきました。
 ディエゴ氏は「養蜂をしていると自然環境の変化にとても敏感になる」と言います。自然環境の変化がミツバチにどれほどの影響を与えるのか?また、豊かな自然を守っていくためにどのような持続的な取り組みを行っているのか? イタリアで活躍する現役の養蜂家ディエゴ氏に、ミツバチを通して見る世界の自然環境についてお話を伺いました。

 

 

イタリアのハチミツ

 

編集部:本日は、イタリアからお越しいただきましてありがとうございます。イタリアの養蜂家のお話を直接お伺いできるのをとても楽しみにしていました。早速ですが、イタリアのハチミツは、世界的にみてどのような位置づけなのでしょうか?

ディエゴ・パガーニ氏( 以下、ディエゴ): 世界的にみて、イタリアのハチミツは高く評価されています。なぜかというと、まず作っている単花蜜(たんかみつ)( 単一の花から採蜜されたハチミツ)の種類が多いことと、品質がとても良いという点があります。生産量からするとアルゼンチンやトルコの方がもっと多いのですが、作っている種類が1種類か2種類しかない。イタリアのハチミツはバラエティが多くあるというのが特徴です。

編集部:イタリアと日本は、国土の面積といい、南北に長いこともあり、共通点が多いですよね。ハチミツの質や味も、北と南のものでは違いがありますか?

ディエゴ:イタリアも、南の方に行くと北アフリカに近い気候になりますし、北に行くと中央ヨーロッパに近い気候になりますので、非常に気候のバラつきがあります。
 ハチミツというのは、その環境にどんな植物があるかというのを忠実に表したものだと思います。ハチミツを分析することで、どこでできたのかを特定することができます。もちろん花粉の分析もするのですが、様々な状況からハチミツはどういう環境からできたか、というのが分かるのです。
 地方の違いでは、イタリア中部にあるラツィオ州だとユーカリがたくさんあります。昔、沼地を開拓するためにユーカリを多く植えたからです。ユーカリは地面から多くの水分を吸い取るので、沼地に合った木だったのでしょう。北の方に行くと栗やシナ、アカシアの木が多くなります。さらにはアルプス山脈の様々な植物があります。南の方になるとオレンジなどの柑橘類が多いし、暖かい地方で育つ花もたくさんあります。
 また、イタリア全土で百花蜜 (ひゃっかみつ)(いろいろな種類の花蜜が含まれているハチミツ)を作っているのですが、百花蜜もどこの地区で採蜜されたかによって、それぞれ色や風味が異なります。例えば、南だけにしかなくて北にはない花もあるので、どうしても違ってきてしまいます。ローズマリーも南にはたくさんありますが北にはあまりありません。そこの地域でないとないものもあります。だからハチミツは、それぞれの地区のIDカードみたいなものなのです。

 

ミツバチと自然環境

 

編集部:ミツバチは、自然環境の象徴的な存在ではないでしょうか? 自然環境によって増えたり減ったりする敏感な生物だと思いますが、ディエゴさんは養蜂家として、ミツバチを通してどのように世界を見ているのでしょうか?

ディエゴ:私たちは非常に早い時期から、自然環境というものがミツバチにとってどんどん過酷なものになっていると感じています。ミツバチにとって厳しいということは、人間にとっても良くないものだということを早い時期から言い始めています。
 養蜂をしていると、花の咲く時期が年々変わってきていることを感じます。そういった気候の変化が人間の生活にどんな影響を与えているか、養蜂しながら非常に身にしみて感じています。
 ミツバチというのは人間よりデリケートな生き物です。ミツバチはすぐに死んでしまうのですが、普通はすぐに次の世代が生まれます。女王蜂が死んでも次の女王蜂を育てることができます。そういう意味ではミツバチというのは、単体ではデリケートかもしれませんが、絶対に死なない動物、昆虫なのだと思います。どんどん次の世代へと繋いでいける生物なのです。
 ただ、彼らにとって人間がどういう影響をもたらしているのか、気を付けてあげなければいけません。生態系に大きな変化を加えられることができるのは人間だけなのです。

編集部:色々なことを感じられていると思いますが、ヨーロッパの環境で何か異変を感じることはありますか?

ディエゴ:気候が変わっているということは身に染みて感じています。この数年で世界の平均気温が1・5度上がったと言われています。1・5度と言うとほんのちょっとと思われるかもしれませんが、実際には大きな変化をもたらしています。例えばアカシアの開花期なのですが、自分たちのところだと、2010年までは大体5月7日から10日が開花時期でした。ところが今は4月20 日から25日に前倒しになってしまっています。気候が変わってくるとミツバチもそれに適応していかなければいけないので、ハチミツを生産する我々にとっても問題ですし、ミツバチにとっても大きなストレスになっていると思います。
 また、気候変動ともう一つ大きな問題が、殺虫剤です。こうした気候の変動、それから殺虫剤の使用が持続可能な環境からほど遠いものにしていると思います。ということで、私たちとしてもオーガニックというものを強く主張していますし、やはり将来を考えた時にどういう農業かというとそれはやはり有機農業しかないと思います。
 反対に、殺虫剤や化学薬品を多用して単一作物を大規模に生産するという農業は、それがどれだけ環境に悪い影響を及ぼしているか気づいていない。また、それに注意を払っていないというように思います。

 

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