日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

home クッキングスクール イベントのご案内 書籍紹介 ショップ・レストラン情報 リンク アクセス お問い合せ

活動と入会案内

■協会からのごあいさつ
■概要
■理念
■沿革
■『入会のご案内』
■マクロビオティックとは
・辞書で引くと・・・
・桜沢如一・桜沢里真
・コラム
■研修制度

スタートセミナー日程



健康・病院案内

■健康相談
■定期健康講座
■病院案内

月刊マクロビオティック
食養生や料理レシピなど最新情報が満載です。

■最新号目次
■ご入会の案内
■図書館


マクロビオティックWeb

マクロビオティックWeb

マクロビオティック商品の商社オーサワ

マクロビオティック商品の商社オーサワ

リマネットショップ

 

 
Home月刊マクロビオティック > 抜粋記事〜今月のおすすめ記事

『月刊マクロビオティック』1月号おすすめ記事

第11回 マクロビオティック医学シンポジウムレポート

玄米と大麦で腸内環境を調える!

開催日:2017年11月19日(日) 会場:AP西新宿(東京都新宿区)
講演者:青江誠一郎(大妻女子大学家政学部学部長 教授) 渡邊昌(公益社団法人生命科学振興会 理事長) 小林薫音満( リマ・クッキングスクール師範科主任講師)
司会進行:河野友美(リマ・クッキングスクール師範科修了生)
主催:日本CI協会
協賛:株式会社ビーアンドエス・コーポレーション、サンスター株式会社、リマナチュラル株式会社、株式会社太田胃散、オーサワジャパン株式会社、株式会社リマコーポレーション

 

 

趣旨説明

公益社団法人生命科学振興会理事長 渡邊昌

今回で第11回目の医学シンポジウムとなりました。私たちは色々な研究をして、腸内環境を良くすることこそが、健康に一番密着しているという説を出してきました。前回は腸内細菌をテーマにシンポジウムを開催しましたが、腸内細菌をよく養うのは、食物繊維がとても大事なのです。今回は食物繊維というものがどういうものか青江先生にお話をしていただきます。

毎日テレビや新聞を見ていると、「このサプリメントを摂らないといけない」など、様々な情報が溢れています。このシンポジウムで正しい知識を学んでいただければと思っています。

 

 

基調講演「食物繊維の基礎知識と効果的な摂取について」

大妻女子大学家政学部 学部長 教授 青江誠一郎


食物繊維の日本での定義を簡単に言うと、食べてヒトの消化酵素で消化されないで大腸まで届く食物成分はすべて食物繊維というものです。食物繊維には水に溶けるものと( 水溶性)、溶けないものがあります( 不溶性)。不溶性食物繊維は野菜に代表されますが、ほとんどが水分で食物繊維はそれほど含まれていません。水溶性食物繊維が多く含まれているのは大麦で、βグルカンという食物繊維が含まれています。野菜類では根菜類のゴボウにイヌリンという食物繊維が含まれています。水溶性食物繊維を摂ろうと思ったら、ゴボウなどの根菜類、大麦、昆布などの海藻類がおすすめです。

では、どのくらい食物繊維を摂ればいいのでしょうか? 最新の食物繊維の摂取基準は、男性で一日20g以上、女性は18g以上を目標にしましょうということです。毎年行われる国民栄養調査では、男性は5・5g不足し、女性も4g不足しています。これでは便秘をしていまいますね。日本人の食物繊維摂取状況を見てみましょう。日本人は何から食物繊維を摂っているかというデータです( 図1)

一番食べているのがお米です。ということは、お米を抜いてしまうと食物繊維がガタ落ちしてしまうということです。お米を玄米に変えると格段に食物繊維の摂取量が上がるので、今日のテーマは「主食を見直しましょう」になります。

一回あたりの食物繊維の多い食品を見てみましょう( 図2)。

これは、大体平均的に食べられる食品です。トップクラスは豆類、海藻類です。それから、大麦は水溶性食物繊維を摂るならダントツです。麦ごはんに海藻やゴボウなどを食べると水溶性食物繊維がしっかり摂れて腸内細菌のエサになりますので、腸内フローラを良くしようと思ったらこのような食材が良いです。総食物繊維量を増やそうと思ったら豆類や海藻類が良いです。

食物繊維はどのような働きをしているでのしょうか? 水に溶ける食物繊維は、ネバネバした粘性を持ちます。これがおなかの中を通ると、糖分や脂肪分の吸収をゆっくりにします。血糖値が上がりにくい、コレステロールが下がるなどというのはこの影響です。

食物繊維は消化されませんから、胃や小腸、大腸で働きます。食べ物を食べると胃に行き、胃で水分を吸って膨らみます。よく「ベジタブルファースト」といいますが、正しくは「食物繊維ファースト」です。食物繊維の多いものを先に食べると、胃で膨れて食べ過ぎを抑えて満腹感が得られます。小腸で働いている時は、水を吸って膨らんだ不溶性食物繊維と水に溶けてネバネバした水溶性食物繊維が糖分や脂肪分の吸収を穏やかにします。最後に大腸の中では、腸内細菌がエサとして食物繊維を食べる、それで便通が良くなるということになります。このように、消化管の全域で食物繊維は働いています。

不溶性食物繊維は便の容積を増やしたり腸内の通過時間を短縮して、結果としておなかの中が張ったりすることが減り、ガスが減ります。水溶性食物繊維は消化吸収を抑え、胆汁酸は脂肪分を摂ると出てきますが、これを排泄することでコレステロールを減らします。食物繊維として共通するのは、腸内細菌や消化管を活性化して全身に作用する、ということになります。

腸内細菌の話ですが、動物のおなかの中を開いて電子顕微鏡で見た図があります( 図3)。

腸内細菌がぎっしり詰まっていて、腸の表面が見えないくらいにたくさんいます。色々な説がありますが、人の場合は約1000種類で100兆個くらい、細胞の数よりはるかに多い細菌がおなかの中にいると言われています。食物繊維は口から入り、大腸に達すると腸内細菌のエサになります。水溶性食物繊維やオリゴ糖は格好のエサになります。食べられた後に代謝産物が出てきて、色々な働きをしてくれるわけです。

これは特に女性にはショッキングなデータですが、ネズミにヒトの腸内細菌を植え付けます。たくさんの種類の菌があることを多様性といいますが、多様性の高い健康な菌を無菌のネズミに植え付けますと菌が繁殖します。そこに、食物繊維が多いエサと少ないエサを与えると、同じ世代で多様性の菌が減っていきます。それで、少なくなってしまったお母さんが子どもに受け継がせると、子どもの腸内細菌も少なくなってしまいます。食物繊維の少ない食事を続けると多様性がなくなって、孫の次の世代では、もともとお母さんにあった75%くらいの腸内細菌がなくなってしまいます。親の代からしっかり食物繊維を多く摂取すると、良い腸内細菌も受け継がれるというショッキングな記事が最近ネイチャーという雑誌に載りました( 図4)。

【1】【2】【次ージ】

ご購読