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『月刊マクロビオティック』12月号おすすめ記事

玄米ごはんと手作り給食を続けて40年以上

やまと保育園を訪ねて(東京都多摩区)


 京王線「聖蹟桜ヶ丘」駅からバスで5分ほど、近くに大栗川が流れ、緑豊かなところにある「やまと保育園」は、昭和51年4月に開園して以来、40年以上も玄米ごはんの給食を続けています。
 初代園長の牛尾盛保氏は医学博士で、当協会の副会長も務めたことからオーサワジャパングループとのつながりも深く、また牛尾先生の方針が今も受け継がれていて、園の保育では食育を一番大切にしています。今回はやまと保育園の食育の様子をレポートします。

編集部

 

40年以上続く玄米ごはん給食 

 知育・体育・徳育を「三育」といいますが、今一番力を入れなければならないのは「食育」だというのが「やまと保育園」の特徴です。乳幼児のうちから正しい食べ物を食べていればおのずと自然治癒力が高まり、健康で明るい子どもが育つことを目的としています。
 初代園長の牛尾氏の方針のもと、40年前の開園当初の給食は玄米菜食でした。それから時代が過ぎ、今は動物性食材を適宜使い、おやつに牛乳を出していますが、基本的な理念は今も受け継がれています。
 そのひとつが玄米ごはんの給食です。玄米は栄養が豊富というだけではなく、「種」として生命があるので、お米の生きているエネルギーをいただくという意味があります。園のマークも子どもが稲穂を持っていることからもいかに玄米を大切にしているかがわかります。
 玄米は農薬・化学肥料を使わない合鴨農法の「さゆり米」を使っています。さゆり米は、福島県会津盆地の小さな町、喜多方市熱塩加納町(あつしおかのうむら) で作られたもの。それをヘイワの圧力鍋でもちもちに炊きます。ヘイワの圧力鍋も保育園の歴史同様年季の入ったもので、パッキンなどの部品交換をしながら大切に扱われています。
 牛尾先生を知る創立から今も調理担当をしているベテランの柴アさんは、「やまと保育園の玄米ごはんは最高に美味しいですよ。きっと日本一だと思います」と頼もしく話してくれました。
 さらに大切にしていることは「手作り調理」。嬉しいことに食材保管庫にはオーサワジャパンの調味料や食材がたくさんあり、手作り料理に一役かっています。「手作り」とは愛情の証。
 また、「食べ物はいのちをつくるもと」との理念から、食材は安心・安全なものを選びます。柴アさんをはじめとした調理スタッフの愛情が子どもたちの健康に深く関わっていて、その結果なのか子どもたちは風邪をひきにくく、他に比べて感染症も少ないのだとか。主食は玄米ごはんが中心ですが、「パンの日」と「麺の日」がそれぞれ週一日あります。パンはよく噛むようにと小麦のうま味を引き出した天然酵母全粒パンで、麺は国産小麦100%で無漂白のものを使っています。

 

身土不二を大切にする

 野菜は旬のもので、できるだけ農薬不使用の野菜を使います。身土不二を大切にしていることから地元野菜も使っています。園がある多摩市で農業をしている柚木さんは、子どもたちのために自分の畑で採れた野菜を自ら届けています。柚木さんは何種類もの野菜を作っていて、この日はズッキーニを届けてくださいました。職員も安く購入することができると聞き、私も買わせていただきました。
 園の庭にも野菜が育てられていました。プランターではナス、キュウリ、ゴーヤ、ピーマン、トマト、バジルなどが収穫の時期を迎えていました。
 園では子どもたちが育てた野菜を収穫し、給食の献立に加えます。この日はキュウリが採れたので塩昆布で和え物にしていました。プランターでは野菜の他、稲まで育てていて、毎日食べているお米がどのように育つかを知ることができます。
 また、庭の周りには隼人瓜や大豆が植えられていました。残念ながら今年は隼人瓜がうまく育たなかったようですが、大豆は実がふくらんでいました。園の中を案内していただいた管理栄養士の金子亜美さんは、「いつもはこの時期に枝豆でいただきますが、今年は大豆になるまで待って味噌作りをしたいと思っています」と説明してくれました。枝豆と大豆との違いを子どものうちから体験を通して知ることや、自分たちで育てたものを食べることは食育の醍醐味。野菜嫌いもほとんどなくなるといいます。自分たちで育てた野菜ですから嫌いなものがなくなるのもうなずけますし、野菜を育てることで命の大切さが自然とわかります。

 

卒園生がつくる給食の味

 給食の説明をしていただいた金子さんは実はやまと保育園の卒園生と伺い、驚きました。金子さん曰く、当時の園の周りはのどかで高い建物がなく畑が見渡せ、虫や動物もたくさんいたとか。「私が小さい頃に食べていた給食は、今もやまと保育園の給食を作っている柴アさんと山田さんが作ってくれたものです。それは今でも美味しい記憶として私の中に生きています。お母さんのような柴アさんと山田さんと今一緒に調理の仕事ができてとても嬉しいです。
 献立を考えるのは大変ですが、私がこの園で食べた献立を今の子どもたちにも食べさせてあげたい。昔の献立には学ぶものがたくさんあるので、もっと勉強して給食に生かしていきたいです」と話していました。歴史があるやまと保育園だからこそ、このような嬉しい出来事が起こります。卒園生が戻ってきて給食を作っていることに感激しました。
 園で出している「やまと茶」も伝統を大切にしている表れかもしれません。「やまと茶」はやまと保育園のオリジナルで、三年番茶にハト麦茶とハブ茶をブレンドしているお茶です。すっきりして香ばしさがあり、カフェインも少なく体にやさしいので子どもにも安心できるお茶です。また、いのち全体をいただくことから(一物全体の考え)、野菜は灰汁抜き
をしないでできるだけ皮付きで調理することや、伝統製法で作られた調味料を使うことも園の伝統を引き継いでいます。

 

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。