日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

home クッキングスクール イベントのご案内 書籍紹介 ショップ・レストラン情報 リンク アクセス お問い合せ

活動と入会案内

■会長からのごあいさつ
■概要
■理念
■沿革
■『入会のご案内』
■マクロビオティックとは
・辞書で引くと・・・
・桜沢如一・桜沢里真
・コラム
■研修制度

スタートセミナー日程



健康・病院案内

■健康相談
■定期健康講座
■病院案内

月刊マクロビオティック
食養生や料理レシピなど最新情報が満載です。

■最新号目次
■ご入会の案内
■図書館

日本CI協会ブログ集
 

■公式ブログ
「マクロビオティック
発祥地からのメッセージ」

■スタッフツイッター


マクロビオティックWeb

マクロビオティックWeb

マクロビオティック商品の商社オーサワ

マクロビオティック商品の商社オーサワ

リマネットショップ

 

 
Home月刊マクロビオティック > 抜粋記事〜今月のおすすめ記事

『月刊マクロビオティック』7月号おすすめ記事

第9回 マクロビオティック医学シンポジウムレポート

味覚と健康 〜感性で味わう大切さ〜

 今回で9回目となる「マクロビオティック医学シンポジウム」。このシンポジウムの目的は、マクロビオティックに理解のある医療関係者とのネットワークを促進し、広げることにあります。
 今回のテーマは「味覚と健康」。「食べる」ことが当たり前になっている日常で「食」に対する感動も薄くなってきている現代。本来の食事の楽しさや美味しさは味覚だけではなく、様々な感覚を使って感じています。学習院女子大学 品川明教授が提唱する「味わい教育」は、五感を使って食べることを意識することで、食の本質を説こうとするものです。
 品川先生の講演中、参加者3名がステージに上がって特別授業を実施しました。会場の皆さんも同じように体験して考える場面もあり、まるで会場が教室のようでした。
 生命科学振興会 渡邊昌理事長からは、生物学や医学の見地から味覚を科学的に解説していただき、人間にとって味覚がいかに大切かを教えていただきました。
 今号では一部になりますが、今回のシンポジウムをレポートします。(レポートは、各講演者のスピーチより一部引用しています。)

 

感性を養うマクロビオティック

日本CI協会会長 勝又靖彦

 本日のテーマ「味わい教育」は、まさにマクロビオティックのことをいっていると思います。
 品川先生は以前、ご自身の活動を「味覚教育」と言っていました。人間には五感があり、味覚はそのひとつの感覚です。それを発展させた今回の「味わい教育」は、五感全てを使っているものです。さらに「意識」という感覚も使っています。私は、五感に意識の感覚をプラスした「六感」を使っている教育だと思います。
 この「味わい教育」は、頭だけで知ったつもりになっている現代の知識偏重教育の欠陥を、体感することで感性を育てることを重視している点で大いに評価されるべきだと思います。品川先生はそのことをよく分かっていて、食べることを通じて感性を育てよう
としています。
 また、品川先生は「学歴よりも食歴が重要」と言っています。これは素晴らしい言葉だと感銘を受けました。食育の祖、明治時代の軍医だった石塚左玄は「知育、体育、教育のもとに食育がある」と言っていましたし、マクロビオティック創始者の桜沢如一は「食あり。故に生命現象あり」と言っていることに通じます。それらに同じく、核心をついた言葉だと思います。こういったことを、今の教育に取り入れていかなければいけないと強く思っています。

 

 

味覚を育てる味わい教育

学習院女子大学教授 品川明氏

 「おいしさ」とは何でしょう?「おいしい」は「いしい」の接頭語をつけた言葉です。他にも「美しい」「喜ぶ(喜ばしい)」などがあります。基本は「和らぐ」「楽しむ」という意味で、食べる行為に伴って引き起こされる、和らいだ楽しくて喜ばしい感情を「おいしい」と言います。「おいしい」という言葉はデリシャスという言葉よりももっと深い意味合いがあるような気がします。
 「味わい教育」とは、五感だけでなく意思を含めて六感を使って味わうということですが、栄養や健康面の教育だけではなく、感性を育てる人間教育です。心を育む教育でもあります。そうなると、学校教育だけでなく、色々なところで実践されるべきです。その基は郷土食や家庭料理にあります。自然を感性で捉えているか、生き物をキチンと認識しているかどうかを考えていくと、郷土食は文化的、教育的、道徳的、環境的、社会的、経済的な意味が含まれています。
 その有効な場は感性を実際に感じられる家庭であり、学校や幼稚園の場合は給食です。普通は1日3回味わえるわけです。教育の機会なのですが、「勉強しなければいけない」と、知性で勉強しようとすると疲れます。ところが、楽しんで感性で食べるとそれほど疲れません。疲れないことをする方が長持ちするので、是非そうしていただければと思います。

 

 

味覚を科学する

生命科学振興会理事長 渡邊昌氏

 味には塩味・酸味・旨味・苦味・甘味の五味があり、それぞれ舌や咽頭にリセプター(受容体)があって味わっています。さらに、ビールの喉ごしの味などは、臭粘膜の臭覚が関係しています。また、食事の時の触覚、視覚、聴覚なども、味に微妙に関係していることは、皆さんもご経験があると思います。
 五味以外の辛味などは、ダイレクトなリセプターではなく、痛覚とか触覚などの複合的な感覚ではないかといわれています。
 味以外でも、美味しいという要素には外観の形や色彩、香り・風味というものもありますね。それから温度や盛り付けなど、一番美味しい料理の出し方というのもあります。
 最近は、味覚異常の人が増えています。激辛料理や添加物の多い食品、甘味や脂味の強い食品、酒やタバコなどは味覚異常を起こします。制がん剤や放射線照射を受けた人、透析や経管栄養などの医療行為による味覚障害も増えています。
 幼児期から味覚を育てること、楽しく食事をすることで満足する心を育てること、そのような日々の積み重ねが食を通じた健康な生き方につながります。

 

まとめ

 ご来場いただきました皆様に感謝申し上げます。当日のアンケートを拝見し、とても満足度が高いシンポジウムであったと実感しています。それは、アンケートをご記入いただいた方が多かったことからも伺えます。今回の医学シンポジウムの詳しい内容をまとめた冊子を制作し、多くの皆さんにも読んでいただきたいと思っています。次回のシンポジウムは今秋11月頃に開催予定です。内容が決まり次第
ご案内いたしますので、多くの皆様にご参加いただけたらと思っております。今後とも、ご支援いただきますようお願い申し上げます。


※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。