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『月刊マクロビオティック』8月号おすすめ記事

マクロビオティックの未来へ

「ダイバーシティの考えが感性を育てる」

団長

 今月は団長さんと勝又の対談です。団長さんは、長く本誌で連載をしています。世界の食のレポートから始まり、昨年は13回に渡って「団長が紐解くG・Oの世界」で桜沢如一の本について書評をいただきました。
 団長さんの解説は核心を明確に説き、表現もとても分かりやすいものでした。今回の対談では、桜沢の本を読んで感じたことを中心にお話いただきました。

 

世界をマクロな視点で見る

編集部:一年間に渡り、12冊の桜沢本の書評をありがとうございました。振り返って、どのように感じていますか?

団長さん(以下、団長):一番心に残っているのは、桜沢さんの生き方を通して人生の哲学を学んだことでしょうか。今の世の中を見ていると、恵まれているのに何か不自由感みたいなものを感じます。マクロビオティックとは幸せになるため、自由になるためのもの。本を読んで、これはひとつの道なのだと思いました。

勝又会長(以下、勝又):確かに、現代をみると心の部分では不自由で閉鎖的です。これで果たして自由といえるのかと感じています。

団長:世間のイメージではマクロビオティックは健康になる食事法だと思います。でもそれは形だけで、本筋ではないことが勝又会長の著書『陰陽の考え方を身につけて直感力を高める』(キラジェンヌ刊)を読ませていただいて分かりました。
 本の中で「知性教育偏重の現代にもっと感性的な要素を組み込む必要がある」と書いてあり、その通りだと思いました。

勝又:現代では知性教育が大切にされ、感性が低く扱われていると感じています。マクロビオティックでは感性を大切にしています。私は50年ほどマクロビオティックの世界にいますが、時代の影響によってその時々に本を読んで感じることが違います。

団長:桜沢さんが今の日本や世界の状況をみたらどう思うのかとても興味がありますね。

勝又:ある人は「桜沢は生まれるのが100年早かった」と言っていました。ようやく今の時代が桜沢の考えに追いついた、ということなのだと思います。
 桜沢の生き方はあの時代だったから冒険的なものだったのではないかと思います。「時代が人を創る」という言葉があるように、世界的に活動ができたのもあの時代だったからだと思います。きっと今の時代に生まれても何か大きなことをしていると思います。

編集部:団長さんは世界を駆け巡っていると聞きます。海外に行くことで世界が日本をどのように感じているか分かりますか?

団長:海外に行くのは一年のうち3〜4ヵ月位ですが、海外に出てみないと分からないことが多くあります。
 日本を外から見ることは大切なことだと思います。色々な国に行くことで自分の中に比較要素ができます。世界をマクロな視点で見ることができるし、様々な文化を受け入れることで自分の中に多様性ができます。
 年を重ねるごとに、やっと色々な日本の姿が見えてくるようになりました。今なら日本を語れる自信があります(笑)。

勝又:私も時々海外旅行に行くのですが、最初の頃に比べて海外の人の日本人に対する意識が変わってきたと感じます。
 ヨーロッパに行った時でも礼儀を感じることが多くなってきたように感じます。

団長:それは歴代の日本の先輩たちが日本人として正しく良き振る舞いをしてきたからなのでしょうね。

 

世界の多様性とマクロビオティック

勝又:団長さんは陰陽についてどのように感じていますか?

団長:桜沢さんの本を読んで共感できたのも、僕も陰陽的な生き方を大切にしているからかなと感じています。世界中で人を見ていると「この人良い感じだな。バランスがとれているな」と感じる人は陰陽的な感覚を持っているのではないかと思います。
 逆に陰陽感覚がない人はストレスに苛まれたり、不自由さを感じます。自分の意見だけが正しいとか、他人の話を聞かない人はバランス感覚が足りない。そういう生き方は苦しいでしょうね。

勝又:桜沢は「1万人の中の1人が変われば世界が変わる」と言っていました。その基準は、病気になっても自分で治せる人のこと。日本で考えると1万2千人、世界では約60万人ほどでしょうか。その数字を見ると実現できそうな気がしています。

団長:桜沢さんの本に一貫して書いてあるのは幸せで自由な生き方です。
 しかし、マクロビオティックに厳格に取り組んでいるにも関わらず、回りが見えなくなって窮屈そうに生きている人が多い感じがします。それも陰陽のバランスがとれていないからではないでしょうか。

勝又:昔、桜沢への質問で「果物はどのくらい食べたら良いか」というものがありました。桜沢は「日本の人口は何人で、リンゴはどのくらい穫れるか?」と問い返し、やりとりした後「では、食べて良いのは4分の1個だ」と答えました。
 桜沢が言いたかったのは、他人の物を取ってはいけないということで、社会正義のような意味合いでした。
 正義が健全であることの必要さを教えてくれたのだと思っています。

 

 

ロックとの出会いが人生を変えた

編集部:団長さんはとても高い感性をお持ちだと思いますが、きっかけみたいなものはありましたか?

団長:一番大きかったのはロック音楽との出会いですね。普通、世間ではロックは堕落したものだと思われがちですが、僕にとっては逆で、ロックで更生したように思います。
 他人の目を気にして鬱々としていた時期もありましたが、ロックに出会ったお陰で自分の中に広がりができ、自由に自己表現ができるようになりました。

編集部:ロックとの出会いが人生を変えたのですね。やはり高い感性が潜在していたのですね。

団長:どんなことにも当てはまると思いますが、何かを突き詰めていくには、それをより良くするために広く深くしていくことが不可欠になっていきます。そうしないと成長が止まってしまう。前に進むと、自分はまだまだ知らないということが分かってくる。
 桜沢本を12冊読んで分かったのは、「まだまだ分からないことだらけ」ということです。

勝又:私は音楽やリズムには不調法ですが、音楽と踊りは陰陽調和の原点だと思います。昔から世界の人々は音楽と踊りが生活の中にあった。座禅も陰陽調和です。それを日々の生活の中でどうやって活かしていくか。それを秩序としてできれば、健康な生活ができるのだと思います。

編集部:海外活動や旅行の機会が多いと体調管理が大変なのではないでしょうか? 普段気をつけていること
をお聞かせください。

団長:意識しているのは自分の身体の声を聞き逃さないということです。
 僕の場合、風邪をひく前兆として右の首が痛くなります。そうやって自分の身体からの信号を日々感じていると体調が安定していきます。寝込んだり、決定的な悪化を防げます。
 僕はホテル滞在が多いので、特に乾燥対策には注意します。外国ではその国ごとで気候が違いますからね。対策としてはお湯を張る、浴室から出るときは水をかぶります。熱いのと冷たいことを交互にしたりします。代謝が良くなりますから、必ずするようにしています。
 食べ物には固定観念を持たないようにしています。一日3食が絶対必要とは思いません。お腹が空かないときは食べないという選択肢もあっていいと思います。例えばドイツは朝夕食が軽めで昼食をたくさん食べる国です。外国でも食生活の文化がいろいろあるので、その国ならではの食べ方を試すようにしています。

勝又:私は海外へ行くとベジタリアンで通しますが、一番困るのは香辛料が多いことです。日本は素材の自然な味で食べることが多いのでなかなか香辛料の味に慣れません。団長さんはいかがですか?

団長:僕も香辛料が苦手ですね(笑)。海外に行っても和食が恋しくなることはあまりないのですが、それでも味噌汁や玄米を食べると落ち着きます。和食には自分の身体が喜ぶもの、心の故郷=原点みたいなものを感じます。

編集部:体調を崩した時にリセットする方法はありますか?

団長:ちょっと疲れ気味のときは梅干しを食べたりします。他に気をつけていることは、最初に生野菜から食べることです。油ものやお肉が得意じゃないので欧米では困ることもありますね。

勝又:海外へ行くとなかなか玄米が食べられないでしょう? 帰国した時の玄米ほど美味しいものはないと感じます。2〜3日経つと当たり前になってしまいますけれど、その時は身体が玄米を欲しているから特に玄米が美味しく感じるのだと思います。

団長:空腹が最高のご馳走とも言いますよね。求めているものは身体でも美味しく感じます。

勝又:桜沢はよく玄米だけ食べている人にビールを飲ませたり魚を食べさせたりしました。その意味は「何がその人に本当に必要なものかを知ってもらいたいから」でした。
 動物は自然に身土不二の生活をしています。動物の種類によって食べるものも生きる場所も決まっている。
 人間は色々なものを食べることができるし、どこにでも住むことができ、考える能力を持っている。つまり、陰
陽の判断を上げることができるのは人間だけです。だからこそ、色々なことを体験して判断力を上げて欲しいと思います。桜沢はそれを分かっていて「世界で一番邪食をする人だ」と言われたこともあるほどです(笑)。
 本人は実験のつもりでも、実際に体調が悪くなるので里真夫人は実験を止めてくださいと言っていました。
 いずれにしても、目的は判断力を養い、成長させ、感性を育成するために玄米を食べることであって、玄米だけを食べるのはマクロビオティックではありません。マクロビオティックとは、陰陽を知り、体感し、楽しむことです。自由を楽しみ、困難を楽しむことです。

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。

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