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『月刊マクロビオティック』1月号おすすめ記事

フード・コンシャスネス運動のきっかけ

勝又:品川先生がフード・コンシャスネス運動を始めたきっかけは何ですか?

品川:大学時代に、海産物が環境とどう適応しているかという研究をやっていました。海産物が環境によってダイナミックに細胞の成分を変化させる研究だったのですが、その中で環境がしょっぱくなったり、塩分が甘くなったりすることでどう変化するかがある程度科学的に立証されました。実際に食べてみると、こっちは美味しくて、こっちは不味いという現象が頭にストンと入ってきました。
 卒業後、学習院女子大学に就職してシジミの研究をするに至り、宍道湖(しんじこ)に行ったのです。当時、宍道湖の人たちは、シジミを水で砂抜きして食べていました。真水中にシジミを入れると、体内の美味しい成分が外に出てしまって美味しくなくなります。そこで、食塩や海水の素を少々水に溶かし、その中にシジミを入れて6時聞〜12時間ほど砂抜きすると美味しいシジミになると伝えたところ、地元の方々も全然味が違うと言ってくれました。
 環境とシジミがいかに関わっていて、それがシジミを知っていることによってどう美味しさが再現され、シジミが美味しく食べてくれと言っていることがわかるとか。また、食べないと宍道湖自体がよくならない、食べることの価値と宍道湖にいるシジミの価値と環境が連動して、さらに美味しい旬があるということが、食べ物の本質を知るためにはすごく大切であるということがわかったのです。

勝又:シジミから学ぶ、ということですね。

品川:そうですね。そういう姿勢が大切で、それを含めて五感を発揮した教育というのが学校教育や一般家庭でもほとんどされていないことが教育の荒廃に繋がっていると考えました。フード・コンシャスネスという形で食を意識するようになったのは3年ぐらい前なのですが、以前からの蓄積があってのものなのです。

 

五感教育をマクロビオティック
運動にどう活かすか

勝又:品川先生は「果物や野菜は動物に食べてもらいたくて熟して美味しそうに装う」とおっしゃっていますね。皆、自分のためだけに生きているわけではないのです。自然の一部であって、全体の中の部分として、ちゃんと分を守っている。しかし、人間だけがそれを忘れて、自分が一番だと考える。
 日本CI協会の「CI」は「CenterIgnor amu s( 無知なる者のセンター)」という意味です。要するに、センターは全体の中の一部なのです。全体がマクロビオティック、つまり、巨視的な生命観で結局センターはイグノラムス(愚か)なので
す。それがマクロビオティック(全体)を理解しなさいという桜沢如一先生の教えなのです。
 また、全体がわからないと陰陽がわかりません。人間はたんぱくや脂肪を食べているのではなく、にんじんや大根やネギ、そして米を食べているわけです。それが今の自分にとって、陰なのか陽なのか、プラスなのかマイナスなのか、それが陰陽なのです。ある人には白米にして食べた方が良い場合があって3分搗きが良い場合もある。自分にとっての適切な素材の選び方、料理の仕方、食べ方など、まぁ食本能ですけど、それを開発するためのマクロビオティックの基本食なのです。それを肉や魚や甘い物が毒で、玄米と季節の野菜だけが薬だなんて、とんでもない解釈する人がいるのです。

品川:本当にそうですよね。玄米食だけでなく、色々なものを味わっていいと思います。ただ、旬をちゃんとした生き物として捉えて、色のバランスも含めて食べ合わせの中で選択できる能力はもともと備わってないといけないものですから、それが結果的に陰陽に合致しているという感性を養うことは、絶対マクロビオティックの料理教室の中ではやった方がいいですよね。

勝又:品川先生は、旬のわかる子どもは非常に頭が良くて優れているとおっしゃっていますね。しかし、やたらに辛くしたり、しょっぱくしたり、甘くして食べていたら旬なんてわかりません。玄米を主食にして旬の野菜を食べなさいというのは、要するに味覚本能を開発するプログラムなのです。栄養が良いからとか、陽性な成分が良いからではなくて、人間の持っている判断力、本能、五感を育む食事法なのです。
 甘みは、人間の体温と同じになった時に非常に強く感じます。ですから、穀物を口に入れて一粒一粒を噛み締めて甘みがわかってきた人は、どんな病気でも治っていく。まあ、砂糖がいかに罪があるかということになるのですが(笑)。
 品川先生が五感の退化が伝統的な日本の感性を失わせ、子どもたちのいじめの問題など、あらゆる問題がそこに要因があると見抜かれたことはすごいことだと思います。

品川:五感を働かせて初めて心に響くのです。感じ取れる能力は、最終的に心に響く能力を伴って完成します。感動経験が、想像力とか探究心を湧き立てるのです。その湧き上がる気持ちを経験させるのが良いと思います。
 白米を固めに炊いて、一粒一粒を噛み砕いて感じる甘みと、3分搗、7分搗、玄米を噛み砕いた回数と甘みの違いがあります。昨今では、それを感じ取るような食べ方が全然ない。
 白米自体がベチャッとしていて噛まなくて飲み込めてしまうので、そこで甘みを感じることはできません。単に味を消すだけの代物にご飯がなったのではまずいのです。噛んで初めてわかる部分があること、甘味や香りを感じる噛み方をごく若い内に経験するような訓練というか、共有・共感できる教育現場の体験機会は絶対に必要です。
 食歴、何を食べたかというのがすごく重要なのですが、ほとんどは腹を満たすだけの価値観になっています。自分の能力を発揮するためにも、ちゃんとした食べ物、食べ方を指導しなくてはなりません。その一翼を担うのは、日本CI協会だと思います。私たちもできるだけ食を意識する教育を広めて、感性豊かな子どもを育てたいと思います。

勝又:品川先生と出会って、今までのマクロビオティック運動で足りなかった部分がよく見えてきました。何度も申し上げますが、マクロビオティック運動というのは、五感を育成するプログラムなのです。やはり、五感に裏付けされた陰陽でないと頭だけで考える陰陽になってしまい、すぐに「これは陰ですか? 陽ですか?」と聞くようになってしまいます。それにはなんの価値もありません。自分で実感して体感して、そこに確信が出てくるのです。そこが、今までの我々の運動に欠けていた部分です。
 品川先生が活動されている体感プログラムを参考にして、ぜひ高めて行きたいと思います。先生、これからもよろしくお願いします。

品川:こちらこそ、よろしくお願いします。

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。

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